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魚種ごとの反応

イサキを追う vol.3

この魚探画像からどんなことが解り、どんなことが推測できますか?

イサキを追う vol.3 魚探映像 イサキの反応は高根から少し離れているのが特徴。群れのタナを正確に掴み、その水深よりも上にエサが漂うように演出しましょう

ボートは約2ノット(人間が歩くほど)のスピードで進めながら撮影したもので、画面左側が周波数の50キロヘルツ、右が200キロヘルツで海中を探知した反応画像となっています。

この画像からは以下のような情報が得られます

  • 水深25.9メートル
  • 海底ラインから下に伸びる尾引きが長く、付近一帯が岩礁だと推測できる
  • 岩礁は険しく、高低差が5メートル以上ある
  • 高根の上方に魚群反応が映っている

この釣り場で釣れた魚はイサキです。イサキは水中画像にもあるように群れを形成して泳ぐ魚です。

1年中狙うことができますが、産卵のために浅場に回遊してくる6~7月が一年で最も釣りやすい時期となります。潮通しのいい岩礁帯(根)周りに集まるので魚探を使って、高根とその付近に映る魚群反応を探します。

イサキの反応は根から上へ数メートル離れているのが特徴です。根にまとわり付くような反応は別の魚種、たとえばスズメダイやネンブツダイ等である可能性か高くなります。

イサキ釣り自体は大して難しいものではありませんが、釣り場の潮流次第で釣果が左右されるといっても過言ではないほど、イサキの活性は潮流の有無によって変化します。

イサキは潮が動いている時しかエサを追おうとはしません。潮が止まっているときは、エサをほとんど追いません。ここでいっている潮流というのは干潮や満潮といった潮汐による潮の動きのことではなく、イサキが生息するポイントにおける海底付近の潮流そのもののことを言っています。海中の潮流が止まっているような状況の時にはたとえ魚探に明確な魚群反応が映っていてもアタリが一向に届かないという状況になります。

逆に、魚探に魚群反応が映ったり消えたりを繰り返すような時は、海中の潮流に逆らいながらイサキがエサを活発に追っている可能性が高く、むしろチャンスといえるでしょう。反応が映っているから釣れるという訳ではなく、反応の映り方によって魚の活性を見分けられるようになったら、効率がいい釣りが可能になります。

  • イサキを追う vol.3 釣果写真 6~7月に釣れるイサキは真子、白子がパンパンに詰まっていて、脂も乗っているので刺身、塩焼きなど何にしても美味しく召し上がれます
  • イサキを追う vol.3 水中画像 イサキの群れは、潮流が早い時ほど活発にエサを求めて泳ぎ回る。逆に潮流がない場合には大して泳ぎ回らず、エサを追うことも少なくなります

イサキは群れで行動する魚で、潮に乗って流れてくるプランクトンやそれらを食べに集まる小魚や小動物を潮上側を向いて泳ぐことで捕食します。ここで注目したいのはイサキの群れが海底から1メートルほど離れている点で、このことが魚探に映った魚群反応からイサキを特定するための大切な手掛かりとなります。
この映像は海中にそびえ立つ高根の頂上付近で撮影したもので、水深は約15メートル。高根の周囲は水深35メートルまで落ち込むことから高根は約20メートルの高さでそびえ立つ岩礁ということになります。このような高根が存在すると潮の流れ方に変化が生じ、本来なら速く流れて行ってしまうプランクトン類が滞留しやすくなり、魚たちの格好の寄り場となります。この映像では高根に対して右側から潮が当たることで左上側へ潮が舞い上げられている様子が浮遊物の動きからも読み取ることができます。仕掛けを降ろす際にはエサを潮に乗せて魚の口元へ送り込むようなことを意識すると釣果が上向きます。

著者紹介

カートップボート 友恵丸 船長 小野 信昭 さん

FURUNOフィールドテスター DAIWAフィールドテスター 月刊ボート倶楽部ライター

愛艇・友恵丸を車に積んで北は北海道から南は沖縄まで全国を飛び回りボートフィッシングを楽しむアングラー。スキューバーダイビングも経験豊富で、水中を知った上で行なう魚探の解説には定評があり、各地で行なうボートフィッシング講習も人気が高い。また、ボートフィッシングにおける安全面やルール、マナーの啓発にも力を入れており、自身が開設するウェブサイトやボート関連雑誌で古くから呼びかけている。著書「必釣の極意」、共著「魚探大研究」。

ウェブサイト:気ままな「海のボート釣り」
使用機材:9型ワイド、カラー液晶GPSプロッタ魚探 型式 GP-1971F