シロギスを追う vol.6

この魚探画像からどんなことが解り、どんなことが推測できますか？

魚探で捉えにくいシロギスのポイント探しにおいても底質判別機能は強い味方となってくれます

ボートはスパンカーを使って船速0.2ノット程度でゆっくり流しながら撮影（画面キャプチャー）したもので、魚探から発信する超音波の周波数は画面左側が50キロヘルツ、右が200キロヘルツで海中を探知した反応画像となっています。

この画像はシロギスを釣った付近でキャプチャー（撮影）したものです。
夏から初秋にかけてシロギスは水深5～２０メートルの砂地に分布していますが、初夏の頃のようにあっちこっちで姿を見掛けるようなことはなくなり、前述したような水深、底質の条件が揃っていても居る場所と居ない場所がはっきり分かれるようになってきます。

体長20センチ以下のシロギスの多くは20～30尾の群れで行動しており、その遊泳層は海底からせいぜい50センチまでの範囲内となります。
前述したように群れを形成する個体数が少ないことや遊泳層の厚みが薄く、その存在が海底付近ということから魚探でシロギスの魚群自体を捉えることが難しく、例え魚群を捉えることができたとしても魚探画面に表示された反応からシロギスと判定するのはほぼ困難なのでシロギスの居場所を見つけるのは秋が深まるにつれどんどん難しくなっていきます。

実際のアプローチ方法としては、ゆっくりボートを流しながら、四方八方へ仕掛けを投入するラン＆ガンでシロギスの居場所を探索していく以外に方法がありません。
それでも1尾でもシロギスが釣れ上がったら近くには複数居るはずなので付近一帯を丹念に狙うことが数を伸ばすことに繋がります。
但し、シロギスも一箇所に留まっているのではなく、エサを探しながらゆっくり移動して行くのでそのルートを追跡していくような釣りが理想となります。

そのためには自船位置の把握のためにもGPSチャートおよび航跡も画面に表示し、魚探で得られる水深と底質情報とともにシロギスが移動していくルートを推測して追跡していくといいでしょう。この繰り返しでシロギスの回遊ルートがおぼろげながら見えてきたらしめたもの・・・ますます手前船頭のシロギス釣りが楽しくなるはずです。