魚種ごとの反応
今回はFCV-800にCW(連続波)タイプの送受波器(525-5PWD)とチャープタイプの送受波器(B150M)を同時に接続して得た探知画像を元に解説していきます。
魚探画像からどんなことが解り、どんなことが推測できますか?
画面撮影時はタチウオの群れが底層に存在していたが、その30分ほど前には中層に存在していた。遊泳層は刻々と変化するので最新情報を把握したい
この魚探画像は、船首に装備したエレキモーター(IPILOT)によってボートを0.3ノット程度の船速で走らせながら撮影(画面キャプチャー)したものです。
ボートからのタチウオ狙いの釣法には大きく分けて3通りあり、小魚に見せかけたルアーを用いるジギング、タチウオテンヤと呼ばれる大きなフックの付いたジグヘッドに小魚を括り付けるテンヤ釣り、天秤のフカセ仕掛けに魚の切り身エサを用いるもの・・・これらが3大釣法といわれています。
これらどの釣法も仕掛けを徐々に上の方へ移動させつつ、下からタチウオに追わせて喰わせるものであり、仕掛けを降下させる時には一旦、タチウオの群れの遊泳層を通過させた下あたりまで降ろし、そこからエサ或いはルアーの存在をアピールさせながら上へ上へとアクションしつつバイトを誘発させます。
これらの釣法でまず大切なのはタチウオの”現在の”遊泳層を正確に掴むことです。”現在の”といっているのは遊泳層は刻々と変化するためです。
この魚探画面を撮影した東京湾走水沖では水深60メートル前後の海中においてある時は海面から30~40メートルの宙層に、そしてまたある時は海底付近の底層にタチウオの遊泳層が存在したりします。その遊泳層の変化は主にタチウオが追い回しているベイトフィッシュの遊泳層に起因します。(他には海中の水温分布に大きな違いがある時に居心地がいい水温の場所に集まる傾向があるようです。)
タチウオを釣るためには刻々と変化するタチウオの遊泳層を常に把握しつつ、それに合わせた仕掛けのタナ取りが欠かせません。
魚探ではタチウオの遊泳層の変化をリアルタイムで把握しやすくするための機能、Aスコープを活用することをオススメします。このAスコープはエコー(反射波)の強さを水平方向へ表示する機能であり、最新情報を視覚的に捉えることができるのでタイムラグが少なくタチウオの群れが存在する遊泳層を把握できます。
なお、タチウオは群れの中に仕掛けが在る時にバイトしてくることもありますが、それよりもむしろ遊泳層から上方向に外れたタナにてバイトしてくることの方が多くあります。これは群れの中の限られた個体がエサ或いはルアーを追いつつ浮上し、群れから外れたタナにてやがてバイトするというパターンです。
このパターンの場合であっても誘いはじめとなるタナ取りは大切であり、そのためにも魚探から現在の群れが存在する正確な遊泳層の把握が欠かせません。
FURUNOフィールドテスター / DAIWAフィールドテスター / 月刊ボート倶楽部ライター
北は北海道から南は沖縄まで全国を飛び回りボートフィッシングを楽しむアングラー。スキューバーダイビングも経験豊富で、水中を知った上で行なう魚探の解説には定評があり、各地で行なうボートフィッシング講習も人気が高い。また、ボートフィッシングにおける安全面やルール、マナーの啓発にも力を入れており、自身が開設するウェブサイトやボート関連雑誌で古くから呼びかけている。著書「必釣の極意」、共著「魚探大研究」。