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魚種ごとの反応

マダイ vol.3

ポイント探し

マダイ vol.3 右端と左端の魚群反応の位置を比較すると、泳層が2~3m上ずっていることが分かる。
次の投入はビシダナも上昇させたほうが良さそうだ。

広範囲を回遊する青物と比較すると、大多数のマダイは行動範囲が狭い。生息ポイントさえつかめば、あとはマダイの食い気次第で本命ゲットという夢が現実のものへと大きく近づくことになる。むろんボートフィッシングにおいてはマダイポイントを発見したあとも、ボートコントロールや釣技が必要になることはいうまでもないのだが、マダイ狙いにおける最重要課題は、この「ポイント探し」に尽きる。

私は、マイボートを車に積んで北は北海道から南は沖縄まで出かけてきたが、初めて浮かぶ海でマダイを狙う場合にはまず、水深50m付近を狙うようになった。むろん、マダイも季節の移り変わりによる水温変化や産卵時期により、浅場や深場へ移動する。けれどもこれまで各地でマダイを釣った経験からサックリ言わせてもらうと、50mという水深は、1年を通してマダイが狙える基軸と思って間違いなさそうだ。

魚探で分かる、的確なタナ

マダイ vol.3 粘りも大事。時合到来と同時にアタリが連発することも多い。

より効果的に釣果に結び付けたいなら、「関東周辺・ボート釣り場完全ナビ」(つり情報編集部 辰巳出版)などに記載されているマダイの実績ポイントに出向いてみるといい。その釣り場にマイ魚探を持ち込み、まずはボートをゆっくり走らせて、付近一帯の海中の様子を頭に叩き込む。そうして、各地のマダイポイントを把握していくと、水深こそ異なれど魚探に写し出される水中景観はさほど変わらないことが分かってくる。つまり実績ポイントの水中景観をとらえて記憶に残せば、他の海域に行っても、よく似た場所を探すことでマダイポイントを発見できる可能性がグンとアップするはずだ。

ポイント探しにとどまらず、釣りにおける魚探活用のテクニックを身に付けることも大切だ。画像は水深60mの実績ポイントで、マダイ狙いの最中に撮影した魚探画面。表示モードは「2周波併記」の状態で、画面左が周波数50キロヘルツ、右が200キロヘルツの表示だ。仕掛けを手返しするためのリールを巻き、それに伴って、コマセカゴが上昇していく軌跡が映し出されている。海底から10mの範囲に映っている反応は、コマセに寄り集まった魚たち。この中に本命のマダイが含まれていると推測して、ボート上から糸を垂らすことになる。

魚群反応をよく観察すると、反応がやや右上がりに映し出されているのが分かるだろうか。コマセに集まった魚が、少しずつ上がってきている状況が映し出されている。魚探画面に映し出された反応の「微妙な遊泳層の変化」に合わせるように、仕掛けのタナを意識的に上げたり下げたりすることで、釣果もアップするわけだ。こうして、「釣れた」ではなく、「釣った」手応えを実感できる満足度の高い釣りとなる。画像にはないが、活性が高いとき、海底付近にいる大型のマダイが捕食のために急浮上する軌跡が魚探画面に映し出されることもある。そんなときはボート上の釣り人に緊張が走り、心拍数も上がる。

マダイ釣りは、ともかく1枚目を釣り上げるまでは、毎回、「このポイントに本当にいるのだろうか?」と不安になるものだ。けれども、コマセをドバまきして寄せようという焦りは禁物。満腹にさせてはいけない。ここはひとつ、自分が選定したポイントを信じ、粘り強く手返しすることだ。適度にコマセを撒きながら、少なくとも1時間以上、場合によっては2時間以上粘ってみてほしい。自ら選んだポイントで本命マダイをゲットできれば、喜びもひとしお。そして、マダイを掛けるたびに魚探に映し出されていた海底の様子を脳裏に焼き付けることも、今後のために忘れてはならない。

記事:小野信昭さん 協力:隔週刊つり情報

著者紹介

カートップボート 友恵丸 船長 小野 信昭 さん

FURUNOフィールドテスター DAIWAフィールドテスター 月刊ボート倶楽部ライター

愛艇・友恵丸を車に積んで北は北海道から南は沖縄まで全国を飛び回りボートフィッシングを楽しむアングラー。スキューバーダイビングも経験豊富で、水中を知った上で行なう魚探の解説には定評があり、各地で行なうボートフィッシング講習も人気が高い。また、ボートフィッシングにおける安全面やルール、マナーの啓発にも力を入れており、自身が開設するウェブサイトやボート関連雑誌で古くから呼びかけている。著書「必釣の極意」、共著「魚探大研究」。

ウェブサイト:気ままな「海のボート釣り」
使用機材:7型ワイド、カラー液晶GPSプロッタ魚探 型式 GP-1870F