HOME 魚種ごとの反応 アオリイカ vol.1

魚種ごとの反応

アオリイカ vol.1

秋のアオリイカ狙い ~その1~

アオリイカ vol.1 初夏のころ藻に生み付けられたアオリイカの卵。藻場は彼らの聖域だ

アオリイカ狙いでの魚探の使いこなしを、秋~晩秋に合わせた内容で説明しよう。

春~夏に生まれたアオリイカの子は数ヶ月たった今、300~600グラムくらいにまで成長している。これまで多くの兄弟たちを外敵によって失いつつも運良く生き延びた少数精鋭のアオリたちである。

この時期になると、今度は自分たちが積極的に小魚を捕食する強さにまで成長している。
標的とされ、攻撃されていたことに反撃するかのように積極的に小魚にアタックするようになり、我われ釣り人が垂らす餌木にも反応を示す。つまり、釣りには絶好のシーズンだ。

ただし釣果はポイントの選定次第、魚探の使いこなしが結果を大きく左右する。

以前にも触れたようにイカには浮き袋がない。さらにイカの体そのものが海水の密度に近いため、魚群探知機に反応として捉えることができないケースも多くある。

つまり魚探を使ったポイント探しは、アオリイカそのものを探すのではなく、海底地形や底質に注目して、生息していそうな場所を探すことになる。

根、藻、そしてカワハギがいる場所

アオリイカ vol.1 画面を見ながら的確にタナを取ることができる。これは便利!

まず、この時期のアオリは水深10~20メートルの岩礁帯周りに集まりやすい。

魚探で水深を確認しながら岩礁帯を探すことになるが、留意してほしいのは、険しい岩礁を探すより、海藻が生えているような岩礁を探す点にある。
300~600グラムに成長したアオリとはいえ、まだまだ外敵が多くいるので、いざというときに隠れる場所が必要。そこで海藻が生えた場所がアオリたちから好まれるのだ。
とはいえ魚探で岩礁が判断できても、海藻の有無まで判別することは難しい。

スキューバダイビングで観察すると、海藻が生えている場所は険しい岩礁でなく、どちらかというと平根やゴロタ石周りに多い印象がある。魚探に映し出される岩礁のなかでも、極端に険しい場所は避けたほうがよさそうだ。
ダイビングでアオリイカを見かけるポイントは、カワハギが生息するポイントとほぼ共通であり、実際に何度も同時に見かけている。
アオリが釣れた実績ポイントを知らなくても、カワハギの実績ポイントを知っていれば、アオリのポイントを探すうえで有効な指針となる。
とくにカワハギ狙いの際に仕掛けが海藻に根掛かりした経験のあるポイントなら、アオリがいると思ってまず間違いない。

またボートフィッシングにおける魚探の活用は何もポイント探しに有効となるだけではない。自分が垂らした仕掛けが水中で動く様子を、けっこう把握できるのだ。

魚探画面は水中の中オモリや餌木の動きを魚探が捉えたものである。図示したように中オモリと餌木の軌跡がしっかり映っている。
約15秒間隔でシャクリ上げたアクションによる中オモリの上下動が、まるで心電図のような軌跡として写っている。シャクリ上げた中オモリの下2ヒロくらいのところに餌木があり、約15秒かけて海底付近まで自然落下していくのが映っている。
この動作を繰り返し行うとともに、魚探を見ながら水深の変化に注意し、浅くなってきたらその分だけ糸を巻き取り、深くなったらその分だけ糸を出す。

このように実釣場面においても魚探を活用すれば、根掛かり防止などにも一役買ってくれる。

記事:小野信昭さん 協力:隔週刊つり情報

著者紹介

カートップボート 友恵丸 船長 小野 信昭 さん

FURUNOフィールドテスター DAIWAフィールドテスター 月刊ボート倶楽部ライター

愛艇・友恵丸を車に積んで北は北海道から南は沖縄まで全国を飛び回りボートフィッシングを楽しむアングラー。スキューバーダイビングも経験豊富で、水中を知った上で行なう魚探の解説には定評があり、各地で行なうボートフィッシング講習も人気が高い。また、ボートフィッシングにおける安全面やルール、マナーの啓発にも力を入れており、自身が開設するウェブサイトやボート関連雑誌で古くから呼びかけている。著書「必釣の極意」、共著「魚探大研究」。

ウェブサイト:気ままな「海のボート釣り」
使用機材:7型ワイド、カラー液晶GPSプロッタ魚探 型式 GP-1870F