トップページ > 開発者インタビュー
プレジャー向け魚群探知機では世界初の機能「ACCU-FISH(アキュフィッシュ)」を搭載したFCV-620/585。現在もなお「サイズがわかる魚探」として人気を博しているが、「FCV-620/585」は従来の魚群探知機とどこがどう違い、どのようにして開発されたのか、開発者の話をじっくり聞いてみた。

井内 一言でいえば、魚のエコーの強さからサイズを計算しますが、これまでの魚群探知機で魚のサイズを計算するためには大きな課題がありました。魚群探知機は、船底に装備された振動子(センサー)から真下方向に音を送信します。音はだんだん広がってつたわっていくので、音が伝わる真下方向からずれるほど音は弱くなります。もし魚が真下方向にいれば、反射エコーは強く、真下からずれた方向にいる魚のエコーは弱くなります。通常の振動子を使った魚探では受信したエコーが真下から帰ってきたエコーか、周辺から帰ってきたエコーか区別できません。ですから、単純に音の強さから魚のサイズを計算すると、同じサイズの魚でも船の直下かその周辺にいるかによって、サイズは異なり、実用になりません。
井内 まず全ての反射エコーの中から単体魚の信号を検出し、その中から、中心付近にいる魚のみ(単体魚)抽出して、そのサイズを表示しています。中心付近のエコーのみ抽出する方法は、魚のサイズの計算に障害となっていた超音波の性質、すなわち真下方向からずれるほど反射エコーが弱くなると言う特性を逆に利用しました。これは帰りの電車の中で瞬間的にひらめいたものですが、それよりも実際は単体魚の信号を検出するほうが難しく、何度も試行錯誤を繰り返して完成しました。

井内 ACCU-FISHの課題はまさに単体魚検出がすべてと言ってもいいぐらい難しいです。 2匹またはそれ以上の魚が重なった反射エコーは強く、これを単体魚として検出すると大きなサイズを表示することになります。単体魚検出の確度をさらに高めるのが今後の課題です。
井内 魚の反射エコーはほとんどが浮き袋からの反射です。そのことから、浮き袋の大小によって、反射エコーレベルが異なり、魚種によっては、同じ体長でも表示されるサイズが違うことになります。